コレクター業界でもドイツ戦車・・ 特にティーガーやパンターなど有名戦車のプライベート写真は、元々大戦後期で撮影の機会も少なく活動している数そのものが少ないせいもあり、それこそ1枚が万単位の価値でちょっとしたものでもおいそれと買うことは出来なかったりします。
そんな中でもこの1枚は、写ってる戦車のサイズが小さくなおかつピントも甘めなおかげで、破格ともいえる値段で購入出来た運の良い写真でした。 実際の写真は6px5cmくらいの大きさで、ティーガーは中心に1cmくらいの大きさでしか写っていませんが、現代の技術であるスキャナの拡大処理を使えば、人間の目では見落としていた箇所が案外と見えてきたりします。 |
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拡大図
なんとか確認出来そうな砲塔のペリスコープの形状などからティーガーIの後期型と推測しますが、やはりピントが手前の木にきてしまってるせいで戦車本体がシャープに写っておらず細かいところまでは確認出来ません。 車体前面装甲の左側にはエンブレムらしきものがはいってますが、これもはっきりしません。
車体の塗装については、ダークグレイとブラウンが基本色であるサンドイエローを帯のように残して塗られているように見えることから、有名なSS第102重戦車大隊所属の後期型ティーガーIと推測する決め手となっています。
SS第102重戦車大隊は1944年6月にノルマンディー戦線へ投入され、SS12師団と共にカーン近郊で英軍と激戦を繰り広げた部隊です。 写真の風景からするとロシアというよりは西部戦線っぽい感じがするので、ひょっとするとノルマンディーへ向かう途中をたまたま合流した空軍野戦師団の兵士が記念に1枚〜 という感じで撮影したものかもしれません。 |
さて、貴方はこのティーガーをSS第102重戦車大隊所属と見ましたか?